個人は我慢し会社へ残す
2025.06.5
会社の利益は経営者個人のものではありませんが、会社の負債は個人が保証する必要があります。
これは一見不合理に感じますが、これが会社経営者の肩にかかる重い荷物です。
1年を通じ企業活動を行った結果、利益が出て黒字になりそうであれば社員へ賞与を分配しますが、赤字の場合マイナス分は経営者が保証しなければなりません。
単年度の赤字であれば翌年の黒字化でプラスマイナスゼロになり問題ありませんが、複数年赤字が続けばそのマイナス分は連帯責任者である経営者の負債となっていまいます。
こうならないよう経営者は翌年の売り上げを予想し役員報酬を設定するので、役員報酬を減額するケースも稀ではありません。
つまり、会社に利益が残るよう経営者個人は我慢して報酬を減額する訳です。
これは会社経営者の宿命です。
もちろん私も例外ではないので、赤字が複数年続けば役員報酬の大幅な減額を行い会社へ利益が出るよう対策します。
個人が我慢し会社を優先するという行いは会社経営者しか理解できません。
私は長い間経営者の立場を続けているので、こうした問題には何の違和感もありません。
だって私=会社という構図からは抜け出せないから仕方ないのです。
何も語らず時には黙って我慢するのも経営者の重要な心得です。