夏季の排熱

2025.12.17

この時期に夏の話をしてもピンときませんが、前回お話した室内通気層の続きなのでお付き合い下さい。

 

弊社で室内通気層を採用しているのは、冬季に床下暖房で暖められた空気を室内通気層を通じ2階へ移動するよう設計しています。

 

床下の暖気は2階の天井まで自然に上昇するので暖房していない2階の各室も暖かくなります。

 

夏季は室内のエアコンで冷房しますが、室内の床・壁・天井などの内装材の温度上昇を抑える為、石膏ボードの裏側にある室内通気層で排熱出来る仕組みになっています。

 

室内通気層で排熱?

 

あまり聞いた事がないワードなので、同業他社や建築関係者でも「???」の世界です。

 

私は29年間高性能造り一筋なので、夏季に室内の内装材の表面温度が低ければ涼しく感じる事を知っています。

 

室内の温度が上昇すると内装材に熱が伝わり室温と同じ位の温度に内装材の表面温度が上昇します。

 

エアコンで室温を下げれば内装材も温度が下がりますが、弊社では石膏ボードの裏側に室内通気層を設ける事でボードの熱を通気層へ逃がしています。

 

内装材の排熱です。

 

このような考え方を持つ建築士はごく少数であり、排熱の概念はあまり認知されていません。

 

ですが、理論上人の体感温度が(室温+室内表面温度)÷2である事を考えれば内装材の表面温度をどのように変化させるか?は非常に重要です。

 

 

 

年末点検で住み心地を聞く

2025.12.17

今月も年末点検で今まで建築させていただいたお客様のお宅へ伺っています。

 

修理が必要な所やお客様から問題のある部分を聞いて修理・調整を行い、エアコンや給湯器の交換見積もりや外壁の塗り替え時期などもアドバイスしています。

 

お伺いした際、私達はこんな質問をしています

 

「住み心地はいかがですが?床下暖房で暖かく過ごせていますか?」

 

こんな質問に対し最近私達が予想していない返答があるケースが増えています。

 

それは

 

「床下暖房を使わなくても暖かく過ごせています」

 

「暖房なしですか?」

 

「はい、寒く感じたら室内のエアコンを数時間運転するだけです」

 

実際にこのような会話が今年は数件ありました。

 

なぜ床下暖房を使用しなくても暖かくなるのか?を社内で話し合うと、いくつか共通する点があり平屋で日当たりが良いお宅がほとんどでした。

 

貴重なご意見を元に更なる快適な家造りに挑みます

 

 

 

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