市場から退場勧告されたらアウト
2023.06.11:
世の中の景気は日々目まぐるしく変化しています。
インフレによる物価の高騰や為替相場による輸入品価格の高騰も近年の特徴です。
私達を取り巻く住宅建築業界も数年前から資材や建材価格の高騰が止まりません。
価格高騰が始まる前から比べると住宅の製造原価は1割から2割程度アップしています。
つまり、今まで2500万円で建築出来た住宅が2750万円~3000万円になったのです・・・
私も建築業界で36年の経験がありますが、過去に一度もこのような価格の高騰はありませんでした。
一般的に「製造原価が上がっているのなら価格転嫁して販売価格を上げればいいじゃん!」となるのでしょうが、私は反対派です。
その理由は、市場で一度でも「この価格は高いからやめよう」と判断されてしまうと取り返しがつなくなってしまうからです。
私は過去に一度だけ価格転嫁した経験があります。
しかし、その後の数年間は受注するのが困難な状況になりました。
その後は、コストダウンしたのをきっかけに受注がスムーズになり難局を乗り切った経験があります。
価格転嫁するのは簡単ですが、市場から退場勧告を受けたらアウトなのです。